PlateSpin Migrateは、Amazon Web Services EC2 CloudからVMware vCloud Directorへのワークロードのマイグレーションをサポートしています。
Amazon Web Services EC2 CloudからVMware vCloud Directorへのワークロードのマイグレーションでは、オンプレミスのPlateSpin Migrate Serverをソースネットワークに展開します。データセンターとAWS間およびデータセンターとvCloud間に、VPNゲートウェイが必要です。図 12-8に、AWS、vCloud、データセンターマイグレーション環境のさまざまなコンポーネントの所在とそれらのコンポーネント間の通信を示します。
図 12-8 AWSからvCloudへのマイグレーションのためのオンプレミスのMigrate Server
別の方法として、ソースAWS環境でAWS MarketplaceからPlateSpin Migrate Serverを展開することもできます。VPNは必要ありません。AWSサーバがソースワークロードと同ネットワークセキュリティグループにある場合、ディスカバリを使用してAWSにワークロードを追加できます。 データ暗号化を使用して、レプリケーション用データのパブリックインターネット上でのセキュリティを確保します。図 12-9に、AWS、vCloud、データセンターマイグレーション環境のさまざまなコンポーネントの所在とそれらのコンポーネント間の通信を示します。
メモ:図 12-9は、ソースワークロードとMigrate Serverが同じネットワークセキュリティグループにある状態を示しています。これらが別のセキュリティグループにある場合には、ソースワークロード上でMigrate Agentを使用してワークロードを登録し、そのインベントリ詳細をHTTPS (TCP/443)経由でPlateSpin Migrateサーバに送信します。セクション 2.6.2, ワークロード登録の要件およびセクション 22.7, Migrate Agentによるワークロードの登録と詳細の検出を参照してください。
図 12-9 VPNを使用しないAWSからvCloudへのマイグレーションのためのAWS内のMigrate Server
ターゲットvCloud環境を準備するには、セクション 10.2, VMware vCloud Directorへのワークロードマイグレーションの計画に記載されている情報を確認してください。
ソースワークロードがターゲットvCloud設定によってサポートされていることを確認します。
AWS内のソースワークロードの場合:
AWSでは、ソースワークロードVM用にリモートデスクトッププロトコル(RDP)ポート(TCP/3389)とSecure Shell (SSH)ポート(TCP/22)が自動的に追加されます。レプリケーショントラフィック用のポート3725、HTTPSトラフィック用のポート443など、マイグレーションサービスを提供するためにPlateSpin Migrateが必要とするその他のポートもソースワークロードのAWSセキュリティグループに手動で追加する必要があります。
Windowsワークロードでは、ユーザ名とパスワードを使用します。
Linuxワークロードでは、ルートユーザまたはルート相当ユーザを使用します。
AWSでは、Amazon Linux AMIによって、デフォルトでec2userユーザ名とPEMキー資格情報が有効になり、rootユーザ名とパスワード資格情報が無効になります。Migrateディスカバリを使用してワークロードをインベントリするには、AWSのソースLinuxワークロードに対するrootユーザアクセスを有効にする必要があります。詳細については、セクション 12.8, AWSのソースLinuxワークロードに対するルートユーザ資格情報の有効化を参照してください。
AWSからvCloudへのワークロードのマイグレーションに、オンプレミスのMigrate Serverを使用するには:
データセンターとAWS環境の間にサイト間VPNを展開します。
データセンターとVMware vCloud Virtual Private Cloudの間にサイト間VPNを展開します。
データセンターとAWSの間でVPNゲートウェイを使用するため、Migrate Server用にプライベートIPアドレスを使用できます。
VPNが使用できるのでMigrate Agentは必要ありませんが、これも機能します。登録のためのネットワークポートとファイアウォールの要件については、セクション 2.6.2, ワークロード登録の要件を参照してください。
VPNを使用しないAWSからvCloudへのワークロードのマイグレーションに、クラウドベースのMigrate Serverを使用するには:
ソースAWSネットワーク環境にPlateSpin Migrate Serverを展開します。VPNを使用しないマイグレーション環境が、C2Cで非VPNのマイグレーションの必要条件を満たしていることを確認します。
Migrate Server上のPlateSpinの環境設定:
(AWS内のMigrate Server) ServerIsHostedInCloud: ServerIsHostedInCloudパラメータからawsの値を削除して、[ターゲットの追加]ダイアログに選択肢としてすべてのターゲットタイプが表示されるようにします。vCloudターゲットの設定時には、VMware vCloud組織オプションを選択します。
タスク |
説明 |
---|---|
ネットワークリソースを準備します。 |
図 12-8, AWSからvCloudへのマイグレーションのためのオンプレミスのMigrate Server 図 12-9, VPNを使用しないAWSからvCloudへのマイグレーションのためのAWS内のMigrate Server |
vCloudマイグレーション環境を準備します。 |
|
PlateSpin Migrate用のAWSソースワークロードを準備します。 |
|
ターゲットクラウドプラットフォームを検出します。 |
|
AWS内のソースワークロードを検出します。 |
|
ターゲットワークロードマイグレーションを設定します。 |
|
マイグレーションを実行します。 |