12.2 AWSからAzureへのC2Cマイグレーションの前提条件

12.2.1 AWSからAzureへのC2Cマイグレーションの展開

Amazon Web Services EC2 CloudからMicrosoft Azure Cloudへのワークロードのマイグレーションでは、ターゲットAzure環境にPlateSpin Migrate Serverを展開します。関係するサイト間にVPNは必要ありません。インターネットアクセスとパブリックIPアドレスは必要です。図 12-1に、AWS、Azure、データセンターマイグレーション環境のさまざまなコンポーネントの所在とそれらのコンポーネント間の通信を示します。

ターゲットAzure環境では、Azure MarketplaceからのPlateSpin Replication Environmentのアプリケーション使用を可能にする必要もあります。

Migrate Agentで、パブリックインターネット上のセキュアな通信を使用して、ワークロードをクラウドベースのMigrateサーバに登録します。パブリックインターネット上のAWSソースワークロードとAzureのPlateSpinレプリケーション環境間でデータをセキュアに転送するために、データ転送の暗号化を有効にします。

メモ:ブロックベースの転送ドライバをインストール、アンインストール、アップグレードする際には、ソースWindowsワークロードの再起動が必要です。ソースLinuxワークロードでは再起動は不要です。

図 12-1 VPNを使用しないAWSからAzureへの自動マイグレーション用のクラウドベースMigrate Server

12.2.2 Azureにワークロードをマイグレートするための要件

ターゲットAzure環境を準備するには、セクション 9.2, Azureにワークロードをマイグレートするための要件に記載されている次の情報を確認してください。

ソースワークロードがターゲットAzure設定によってサポートされていることを確認します。

12.2.3 AWSからAzureへワークロードをマイグレートするための要件

ターゲットAzureネットワーク環境にPlateSpin Migrate Serverを展開します。VPNを使用しないマイグレーション環境が、C2Cで非VPNのマイグレーションの必要条件を満たしていることを確認します。

AWS内のソースワークロードの場合:

  • AWSでは、ソースワークロードVM用にリモートデスクトッププロトコル(RDP)ポート(TCP/3389)とSecure Shell (SSH)ポート(TCP/22)が自動的に追加されます。レプリケーショントラフィック用のポート3725、HTTPSトラフィック用のポート443など、マイグレーションサービスを提供するためにPlateSpin Migrateが必要とするその他のポートもソースワークロードのAWSセキュリティグループに手動で追加する必要があります。

  • Windowsワークロードでは、ユーザ名とパスワードを使用します。

  • Linuxワークロードでは、ルートユーザまたはルート相当ユーザを使用します。

    AWSでは、Amazon Linux AMIによって、デフォルトでec2userユーザ名とPEMキー資格情報が有効になり、rootユーザ名とパスワード資格情報が無効になります。Migrateディスカバリを使用してワークロードをインベントリするには、AWSのソースLinuxワークロードに対するrootユーザアクセスを有効にする必要があります。詳細については、セクション 12.8, AWSのソースLinuxワークロードに対するルートユーザ資格情報の有効化を参照してください。

12.2.4 AWSからAzureへの自動マイグレーションのチェックリスト

タスク

説明

ネットワークリソースを準備します。

図 12-1, VPNを使用しないAWSからAzureへの自動マイグレーション用のクラウドベースMigrate Server

セクション 12.2.1, AWSからAzureへのC2Cマイグレーションの展開

Azureマイグレーション環境を準備します。

セクション 12.2.2, Azureにワークロードをマイグレートするための要件

PlateSpin Migrate用のAWSソースワークロードを準備します。

セクション 12.2.3, AWSからAzureへワークロードをマイグレートするための要件

ターゲットクラウドプラットフォームを検出します。

セクション 21.4.2, Webインタフェースでのターゲットの検出

Migrate Agentを使用して、ソースワークロードをクラウドベースのMigrateサーバに登録します。

セクション 22.7, Migrate Agentによるワークロードの登録と詳細の検出

ターゲットワークロードマイグレーションを設定します。

セクション 30.2, Microsoft Azureへのワークロードのマイグレーションの設定

マイグレーションを実行します。

セクション 40.0, ワークロードのマイグレーションの実行