1.1 PlateSpin Migrateをインストールするための準備

1.1.1 PlateSpin Serverのシステム要件

PlateSpin Serverホストは、表 1-1にあるシステム要件を満たす必要があります。サーバのインストールための一般的なガイドラインも参照してください。

表 1-1 PlateSpin Serverのホスト要件

要件

詳細

専用のホスト

物理サーバまたは仮想サーバ

オペレーティングシステム

次のWindows Serverバージョンのいずれか

  • Windows Server 2016

  • Windows Server 2012 R2

メモ:PlateSpin Migrateをインストールする前にWindowsオペレーティングシステムのMicrosoftライセンスを有効にする必要があります。

プロセッサ

推奨(物理): マルチコア、2GHz以上

推奨(VM): 2つ以上の仮想CPU

メモリ

推奨: 8 GB RAM

ディスク容量

最低50GB

同じシステムをPlateSpin Image Serverとして使用する場合は、追加のディスク容量が必要です。追加のディスク容量は、対象となるイメージサーバに保存しようとするワークロードイメージの数およびサイズに依存します。『PlateSpin Migrate 2018.11のユーザガイド』のPlateSpin Image Serverの指定を参照してください。

データベースサーバ

次のいずれかで動作する専用のMicrosoft SQL Serverデータベースインスタンス:

  • Microsoft SQL Server 2017 Express Edition

    このデータベースソフトウェアは、PlateSpin Migrateソフトウェアの配布パッケージに付属しています。

    メモ:PlateSpin Migrate Serverのアップグレードについては、既にインストールしているMicrosoft SQL Server 2014 Expressがサポートされます。SQL Server Expressソフトウェアはこのアップグレードによりアップデートされません。

  • Microsoft SQL Server 2016

  • Microsoft SQL Server 2014

  • Microsoft SQL Server 2008 R2

リモートデータベースインスタンスの場合は、次の追加の要件を満たす必要があります。

  • Migrate Server: PlateSpin Migrateをインストールする前に、ホストサーバ上にMicrosoft SQL Server Native Clientをインストールします。詳細については、ホストサーバ上へのSQL Server Native Clientのインストールを参照してください。

  • 外部のSQL Server: TLS 1.0がPlateSpin Migrate Serverホストで無効な場合、リモートデータべースおよびデータベースが存在するホストがTLS 1.2をサポートしている必要があります。Microsoftのドキュメント「TLS 1.2 Support for Microsoft SQL Server」を参照してください。

複数のPlateSpin Migrate Serverで同じリモートデータベースサーバを使用できますが、各Migrate Serverでは個別の専用データベースインスタンスが必要です。

メモ:この製品をインストールする前に、既存のSQL Serverデータベースサーバと指定のデータベースインスタンスが、「データベース」にあるガイドラインを満足していることを確認します。

必須ソフトウェア

メモ:事前にインストールしておく必要があるソフトウェアを手動でインストールするか、またはPlateSpin Migrateダウンロードサイトで提供されるPowerShellスクリプトを使用することができます。詳細については、前提条件のソフトウェアのインストールを参照してください。

TLSプロトコル

PlateSpin Migrate Serverは、Windowsレジストリの設定およびMigrate Serverホストのオペレーティングシステムで有効になっているプロトコルに従って、トランスポート層セキュリティ(TLS) 1.0、1.1、および1.2のプロトコルを使用する接続をサポートします。インストールおよびアップグレードにより、TLSプロトコルの既存のOS設定は変更されません。

リモートデータベース: Migrate Serverをインストールする前に、対象のMigrate ServerホストとMicrosoft SQL Serverホストのオペレーティングシステムに適したTLS設定が有効になっていることを確認します。詳細については、データベースサーバを参照してください。

ソースワークロード: Migrate ServerホストOSのTLS設定はソースワークロードに適切な接続を許可する必要があります。詳細については、セクション 1.8, MigrateホストのTLSプロトコルの設定を参照してください。

メモ:ソースワークロードがTLS 1.2をサポートしていない場合、またはソースワークロードでTLS 1.2が無効になっている場合は、ソースワークロードをマイグレートする前に、MigrateサーバホストでTLS 1.0または1.1を有効にする必要があります。

一部のWindowsオペレーティングシステムはデフォルトではTLS 1.2をサポートしません。TLS 1.2を使用するには、WindowsでソースワークロードのOSとMicrosoft .NET Frameworkを更新してから、そのWindowsレジストリを、TLS 1.2を使用するように設定する必要があります。再起動が必要です。『PlateSpin Migrate 2018.11ユーザガイド』のTLS 1.2を使用して接続するためのソースワークロードの設定を参照してください。

1.1.2 PlateSpin Migrate Clientのシステム要件

PlateSpin Serverホストまたは別のコンピュータにPlateSpin Migrate Clientをインストールできます。Migrate Clientがサポートするマイグレーションタスクの詳細については、『PlateSpin Migrate 2018.11ユーザガイド』のマイグレーションインタフェースの決定を参照してください。

スタンドアロンPlateSpin Migrate Clientホストは、表 1-2にあるシステム要件を満たす必要があります。

表 1-2 PlateSpin Migrate Clientのホスト要件

要件

詳細

オペレーティングシステム

専用のハードウェア上で、または仮想マシンで実行する以下のいずれかが必要です。

  • Windows Server 2016

  • Windows 8.1、8

  • Windows Server 2012、Windows Server 2012 R2

  • Windows 7

  • Windows Server 2008、Windows Server 2008 R2

メモ:PlateSpin Migrate Clientをインストールする前にWindowsオペレーティングシステムのMicrosoftライセンスを有効にする必要があります。

ディスク容量

最低3GB

Windowsソフトウェアコンポーネント

Microsoft .NET Framework 2 SP2、3.5 SP1、4.7.1。.NETソフトウェアは以下のMicrosoftのサイトからダウンロードできます。

TLSプロトコル

PlateSpin Migrate Clientは、Transport Layer Security (TLS) 1.0、1.1、および1.2をサポートします。

PlateSpin Migrate Serverホストでは、オペレーティングシステムに対して許可しているのと同じTLSプロトコルを有効にします。詳細については、セクション 1.8, MigrateホストのTLSプロトコルの設定を参照してください。

1.1.3 PlateSpin Migrate Webインタフェースのシステム要件

PlateSpin MigrateはWebインタフェースを備えており、このインタフェースを使用してワークロードの自動マイグレーションを計画および実行できます。PlateSpin Migrate WebインタフェースはPlateSpin Migrate Serverのインストール時に自動的にインストールされます。Migrate Webインタフェースがサポートするマイグレーションタスクの詳細については、『PlateSpin Migrate 2018.11ユーザガイド』のマイグレーションインタフェースの決定を参照してください。

サポートされているWebブラウザおよびブラウザ設定要件の詳細については、『PlateSpin Migrate 2018.11ユーザガイド』のサポートされるWebブラウザを参照してください。

PlateSpin Migrate Webインタフェースの使用の詳細については、『PlateSpin Migrate 2018.11ユーザガイド』のPlateSpin Migrate Webインタフェースについてを参照してください。

1.1.4 サーバのインストールための一般的なガイドライン

PlateSpin Migrateのインストールおよび操作のトラブルを回避するには、表 1-3のインストールのガイドラインに従ってください。

表 1-3 インストール前のチェックリスト

ガイドライン

備考

専用のホスト

PlateSpin Serverを専用の物理マシンまたは仮想マシンにインストールします。「コロケーション」も参照してください。

資格情報

管理権限を持つアカウントを使用してすべてのインストール手順を実行します。

ドメインコンピュータ上にPlateSpin Migrate Serverをインストールする場合、ドメイン管理者グループおよびローカル管理者グループのメンバーであるドメインユーザとしてインストール、削除、またはアップグレード時にPlateSpin Serverにログインする必要があります。

Microsoft SQL Server Standard EditionまたはEnterprise EditionのデータベースサーバのWindows認証はドメイン環境でサポートされています。データベースサーバに対してWindows認証を使用する場合、PlateSpin Migrate Serverのインストールまたはアップグレードを実行する際に、SQL管理者の権利を持つドメインユーザとしてPlateSpin Serverにログインする必要があります。このユーザはPlateSpin Serverへのローカル管理者の権利も必要とします。また、SQL Serverの資格情報に対して指定するサービスユーザは、ローカル管理者権限を持っている必要があります。

IPアドレス

PlateSpin Serverホストを静的なIPアドレスに割り当てます。

コロケーション

PlateSpin Serverを次のものと一緒に使用しないでください。

  • ドメインコントローラ

  • IISアプリケーションをインストールした既存のWebサーバ

  • 製品を使用して移行しようとしているワークロード

  • 他のPlateSpinソフトウェア(PlateSpin ProtectおよびPlateSpin Recon)

データベース

PlateSpin Migrateに付属するMicrosoft SQL Server Express Editionは、Microsoft Developer Networkにある推奨事項に従い、ドメインコントローラにはインストールできません。

(ソフトウェア配布に含まれているMicrosoft SQL Server 2017 Express Editionではなく)独自のMicrosoft SQL Serverデータベースを使用する場合は、それがサポートされていること、および製品のデータベース要件を満たしていることを確認してください。「SQL Server Installation Requirements for Platespin Protect and Migrate」(ナレッジベースの記事7009809)を参照してください。

複数のPlateSpin Migrate Serverで同じリモートデータベースサーバを使用できますが、各Migrate Serverでは個別のデータベースインスタンスが必要です。

運用ニーズに基づく展開ガイドラインについては、『PlateSpin Migrate 2018.11ユーザガイド』のデータベースサーバを参照してください。

製品のインストールを試みる前に、Migrate Server用のデータベースサーバおよびデータベースインスタンスが使用可能で、PlateSpin Migrateと連携できるように設定されている必要があります。詳細については、データベースサーバのインストールを参照してください。

UAC

インストール、削除、またはアップグレードの際は、ユーザアカウント制御(UAC)を無効にします。

インストールワークフロー

前提条件のソフトウェアを次の順番でインストールします。一般的なPlateSpin Migrateインストールのワークフローの概要は次のとおりです。

  1. サポートされているオペレーティングシステム(対応するWindows更新プログラム適用済み)

  2. ASP.NET/IIS (対応するWindows更新プログラムに先行)

  3. (オプション) FIPS対応のデータ暗号化を有効にする

  4. SQL Serverデータベース(該当するMicrosoft更新プログラムに先行)

  5. PlateSpin Server

  6. (マイグレーション目標に基づき条件に応じて実行) PlateSpin Migrate Client

1.1.5 National Language Support

PlateSpin Migrateには、英語バージョンのほか、中国語(簡体字)、中国語(繁体字)、フランス語、ドイツ語、および日本語を設定したマシンにインストールして使用できるようにローカライズしたバージョンが用意されています。『PlateSpin Migrate 2018.11ユーザガイド』の国際バージョンの言語設定の環境を設定するを参照してください。

ドキュメントはこれらの言語のほか、スペイン語およびポルトガル語(ブラジル)でも入手できます。