カットオーバーのテストまたはカットオーバーの後に、ターゲットVMで一般的な設定サービスの問題のためにエラーが発生します。次のような一般的なエラーメッセージが表示されます。
Configuration service in the target machine does not seem to have started. (ターゲットマシン内の設定サービスが開始されていない可能性があります)
このセクションのトラブルシューティングのヒントに、一般的な設定サービスの問題の説明と、問題を解決する代替方法がいくつか示されています。
設定サービスのエラーは、PlateSpin ServerがターゲットVMの設定サービスと通信できないことを示しています。 問題の考えられる根本的な原因を特定するために、システムを分析します。
設定サービスが正常に起動するには、オペレーティングシステムをターゲットVMにロードする必要があります。起動の失敗は、ドライバの競合、ブートローダエラー、またはディスク破損の可能性があることを示しています。
ターゲットVMでオペレーティングシステムが起動できない場合は、Micro Focusご注文と配送を利用してサービスチケットを開くことをお勧めします。
ターゲットワークロード上の設定サービスがPlateSpin Serverと通信するには、ネットワークを正しく設定する必要があります。
ターゲットワークロードがPlateSpin Serverと通信できるように、ネットワークが設定されていることを確認してください。
VMware VMがPlateSpin Serverに関するステータスメッセージを読み書きするために、設定サービスがフロッピーデバイスと通信できる必要があります。
ターゲットVMで、マシンがフロッピーデバイスと通信できることを確認します。
VMで、ログファイル(C:\windows\platespin\configuration\data\log.txt)を開きます。
以下のメッセージは、フロッピーにアクセスできないことを示している可能性があります。
Failed (5) to write to file \\?\Volume{<guid-number>}\log.zip CopyFile \\?\Volume{<guid-number>}\windows\platespin\configuration\data\result.txt to \\?\Volume{<guid-number>}\result.txt failed The output floppy was not accessible after the timeout period
設定サービスエラーを解決するには、このセクションの解決策のいずれかを試みてください。
デフォルトではMigrateは、カットオーバープロセスを迅速化するためにターゲットVMで発生する再起動の回数の最小化を試みます。追加の再起動を許可すると、ターゲットVMがPlateSpin Serverと通信できる可能性が高まります。
再起動の最適化をスキップするには:
PlateSpin Migrate Webインタフェースに管理者としてログインし、次のPlateSpin Server環境設定ページを開きます。
https://Your_PlateSpin_Server/PlateSpinConfiguration/
パラメータConfigurationServiceValuesを検索します。
ConfigurationServiceValuesパラメータを編集して、SkipRebootOptimizationオプションをtrueに設定します。
保存をクリックします。
増分または完全レプリケーションを実行します。
レプリケーションにより、変更された設定もターゲットVMにプロパゲートされます。
影響を受けるワークロードに対して[Test Cutover (カットオーバーのテスト)]または[カットオーバー]を再度実行します。
診断ログに次のエラーが表示された場合、PlateSpin ServerがVMwareの入出力フロッピーデバイスに対して読み書きを試みる回数を削減することができます。
Information:1:Attempting floppy download
続いて
Verbose:1:Failed to copy file from remote URL
-または-
Exception: The remote server returned an error: (500) Internal Server Error
このエラーは、VMwareがリソースをロックしていることが原因で発生します。これは、PlateSpin Serverがステータスをチェックするたびにフロッピーのデタッチとリアタッチを行っていることを示しています。ロックすると、ターゲットVMがフロッピーデバイスとの間で読み書きできなくなる可能性があります。VMware vCenter Server 4.x,5.xおよび6.0データストアブラウザを使用した場合の電源投入された仮想マシンのダウンロードまたはコピーの失敗(1019286)を参照してください。
フロッピーデバイスのロックの問題が発生した場合は、PlateSpin Server上の設定サービスのポーリング設定に関する値を増やしてください。
このパラメータは、PlateSpin Serverが、ターゲットワークロードステータスのポーリングを開始する前に待機する時間の長さを決定します。デフォルト値は120秒です(2分)。
このパラメータは、PlateSpin Serverがターゲットワークロードとの通信およびVMwareフロッピーデバイスとの読み書きを試みる頻度を決定します。ポーリング間隔のデフォルト値は30000msです(30秒)。
このパラメータは、PlateSpin Serverが、ターゲットVMを起動した後、Webインタフェースにエラーを表示する前に待機する時間の長さを決定します。 デフォルト値は420秒です(7分)。
このパラメータは、PlateSpin Serverが、各ポーリング間隔が経過した後、Webインタフェースにエラーを表示する前に待機する時間の長さを決定します。 デフォルト値は300秒です(5分)。
これらのパラメータの値を大きくすると、PlateSpin ServerがターゲットVM上のVMwareフロッピーデバイスに対して読み書きを試みる頻度が減ります。
VMwareフロッピーデバイスに対する読み書きのトラフィックを削減するには:
PlateSpin Migrate Webインタフェースに管理者としてログインし、次のPlateSpin Server環境設定ページを開きます。
https://Your_PlateSpin_Server/PlateSpinConfiguration/
設定サービスのポーリングパラメータを検索して、必要に応じてそれらの値を変更し、保存をクリックします。
次に例を示します。
vmwareConfigServicePollStartDelay = 180 (3 minutes) vmwareConfigServicePollIntervalInMilliseconds = 300000 (5 minutes) vmwareConfigServicePollStartTimeout = 1200 (20 minutes) vmwareConfigServicePollUpdateTimeout = 900 (15 minutes)
または
vmwareConfigServicePollStartDelay = 300 (5 minutes) vmwareConfigServicePollIntervalInMilliseconds = 480000 (8 minutes) vmwareConfigServicePollStartTimeout = 1200 (20 minutes) vmwareConfigServicePollUpdateTimeout = 900 (15 minutes)
増分または完全レプリケーションを実行します。
レプリケーションにより、変更された設定もターゲットVMにプロパゲートされます。
影響を受けるワークロードに対して[Test Cutover (カットオーバーのテスト)]または[カットオーバー]を再度実行します。
リソースがアクセス可能になる前に、設定サービスが起動する場合があります。遅延が増大するように設定サービスの起動タイプを変更することができます。
起動タイプを変更するには:
PlateSpin Migrate Webインタフェースに管理者としてログインし、次のPlateSpin Server環境設定ページを開きます。
https://Your_PlateSpin_Server/PlateSpinConfiguration/
パラメータwindowsConfigServiceStartTypeを検索します。
windowsConfigServiceStartType値をAutoDelayに変更します。
windowsConfigServiceStartTypeのオプションを以下に示します。
GroupDelayはデフォルト値であり、レジストリのServiceGroupOrderの最後に設定サービスを追加します。
AutoDelayは、サービスが開始される前に待機する時間を最大化します(ブートの2分後)。 また、ステップ 4でServicesPipeTimeoutForWindowsConfigServiceパラメータ値を変更します。
NoDelayは最も効果的なオプションであり、Windowsが実行されるとただちにサービスを起動します。ただしこれは、リソースへの接続時に問題が発生する可能性があるため、お勧めしません。
(AutoDelay) ServicesPipeTimeoutForWindowsConfigServiceパラメータ設定を180秒に変更します。これにより、ステップ 3でwindowsConfigServiceStartTypeに対してAutoDelayを設定したときに、サービスがブート後に起動するのにかかる時間が120秒を占めるようになります。
保存をクリックします。
増分または完全レプリケーションを実行します。
レプリケーションにより、変更された設定もターゲットVMにプロパゲートされます。
影響を受けるワークロードに対して[Test Cutover (カットオーバーのテスト)]または[カットオーバー]を再度実行します。
カットオーバーアクション時に、Windowsサービスは、フロッピードライブのマウントとインタフェース接続します。
再起動時に起動するように設定されるWindowsサービスを決定します。ワイヤレス設定やウイルス対策ソフトウェアなど、設定サービスによるフロッピーへの書き込みに干渉するサービスがいくつかあることが分かっています。これらのサービスが[Test Cutover (カットオーバーのテスト)]または[カットオーバー]で自動的に実行されないように設定してから、[Test Cutover (カットオーバーのテスト)]または[カットオーバー]を再度実行する必要があります。
環境設定ページで[Test Cutover (カットオーバーのテスト)]または[カットオーバー]に対して不必要なすべてのサービスを無効にしてから、[Test Cutover (カットオーバーのテスト)]または[カットオーバー]を再度実行することもできます。
設定サービスがPlateSpin Serverに接続できない場合、診断ではその全体像の一部しか明らかになりません。ターゲットVMからログを取得することも必要です。
Windowsワークロード: 設定サービスのログは、C:\windows\platespin\configuration\dataフォルダにあります。
log.txtファイルにはログに記録されたすべての情報が含まれていますが、設定内容を把握する際にはConfig.iniファイルが役に立ちます。
result.txtファイルには、実行された設定サービスのステータスが記載されています。
ターゲットVMが入力フロッピーデバイスから読み取りできない場合、マージされたConfig.iniファイルが用意されません。このファイルには、カットオーバーネットワーク環境に対するカスタムネットワーク設定情報が含まれている場合があります。
Config.iniファイルにネットワーク関連情報([NIC0]など)がない場合、ターゲットVMネットワークアダプタの名前に特殊文字が含まれる場合があります。
既知の問題として、Config.iniファイルがフロッピーデバイスからのものとマージされるまで正確でない場合がある、ということが挙げられます。
ターゲットVMは、出力フロッピーまたは入力フロッピーに接続できない場合、再起動を試みます(1回のみ)。 この場合は、config.ini.floppyrebootファイルを参照します。
Linuxワークロード: 設定サービスのログは、/tmpフォルダにあります。
主要なログのファイル名はfile*.platespin.fileLoggerです。
/tmpにある設定フォルダを調べることをお勧めします。file*.platespin.fileLoggerファイルを含む設定フォルダにTarコマンドを実行して、Micro Focusご注文と配送に送信します。
チェック対象となるその他のconfigファイルとして以下が挙げられます。
環境設定ファイルは、/usr/lib/psconfigservice/data/config.confです。
最終結果ログファイルは、/usr/lib/psconfigservice/data/result.txtです。