I.1 Azure Cloudへのワークロードのマイグレーション

このセクションの情報を使用して、ワークロードのMicrosoft Azure Cloudへのマイグレーション中に発生する可能性のある、一般的な問題のトラブルシューティングに役立ててください。

I.1.1 AzureでのMigrate Serverへの予約IPアドレスの割り当て

Azureでは、動的な割り当て方法が、パブリックIPアドレスのデフォルト設定になっています。 IPアドレスは、サーバが停止して起動するたびに変更されます。 静的な割り当て方法を使用するには、この設定を変更する必要があります。予約IPアドレスを使用すると、AzureによってIPアドレスが割り当てられ、リソースの有効期間に対して予約されます。

メモ:PlateSpin Server上のIPアドレスの変更は、ソースワークロードとのハートビート通信を遮断します。

Azureで動的なIPアドレスを使用している既存のMigrate Serverに予約IPアドレスを適用するには:

  1. Migrate ServerリソースのパブリックIPアドレスに対する割り当て方法としてStatic (静的)を指定します。

    1. 適切なAzureポータルにアクセスして、Azureアカウントにログインします。

    2. リソースを開いて、Migrate Serverリソースを選択し、Stop (停止)を選択します。

    3. Migrate Serverに関する情報で、パブリックIPアドレスを選択します。

    4. Public IP Address Configuration (パブリックIPアドレスの設定)パネルのSettings (設定)で、Configuration (設定)を選択します。

    5. パブリックIPアドレスの割り当て方法としてStatic (静的)を指定します。

    6. 保存をクリックします。

      Azureは、MigrateサーバのAzureへの展開先にある使用可能なIPアドレスのプールからIPアドレスを割り当てて予約します。

    7. Migrate Serverリソースを起動します。

      既存のマイグレーションジョブに対するハートビート通信は、ソースワークロード上のOFXコントローラ設定ファイルに保存されているサーバIPアドレスを変更するまで、遮断されます。

  2. Migrate Server上でマイグレーション用にすでに設定されているソースワークロードごとに、Migrate Agentを使用して新しいIPアドレスを設定します。

    migrateagent.cli.exe config /setting=psserver:<new_ipaddress_or_dns_name>

    psserverオプションは、OFXコントローラ(ofxcontroller)サービスを停止し、新しいアドレスを使用してOfxController.exe.configファイルを変更し、サービスを再起動します。これで、サーバの新しいIPアドレスでハートビート通信が機能します。

I.1.2 Microsoft Exchange Server 2016をAzure Cloudにマイグレートした後で送信メールが滞留する

問題: Microsoft Exchange 2016サーバをMicrosoft Azureにマイグレートすると、ユーザの送信メッセージがMicrosoft Outlookアプリケーションの下書きフォルダに滞留します。

修正: Microsoft Exchange ServerワークロードをMicrosoft Azureにマイグレートした後、Microsoft Hyper-Vネットワークアダプタを使用するようにExchangeの内部および外部のDNS設定を変更します。ナレッジベースの記事7021909を参照してください。

I.1.3 ワークロードが正常にカットオーバーされた後に、AzureターゲットVMがセーフモードで起動される

問題: Windows Small Business Server 2011ワークロードをAzureにマイグレートすることを選択した場合、カットオーバーは完了しますが、Azure内のターゲットVMがセーフモードで起動されます。

修正: ターゲットVMを標準モードで起動するには、次の手順を実行します。

  1. msconfigを実行します。

  2. ブートタブのセーフ ブートオプションを選択解除します。

  3. VMを再起動します。