表 C-1に示す必須コンポーネントを展開して、マイグレーション環境を準備します。各コンポーネントが記載されている要件を満たすことを確認してください。
表 C-1 RDMディスクを使用するVMware VMへのWSFCのマイグレーションに必要なコンポーネント
必要なコンポーネント |
説明 |
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Windows Serverフェールオーバークラスタ |
2ノード(アクティブ/パッシブ)構成のサポートされるWindows Serverフェールオーバークラスタ。 PlateSpin MigrateがソースWindowsクラスタをVMwareへのマイグレーション対象としてサポートしていることを確認してください。非クラウドプラットフォームへのマイグレーションに対してサポートされるMicrosoft Windowsのワークロードの |
VMware vCenter Cluster 6.x |
同じソフトウェアバージョンのVMware ESXiが動作している2つ以上のメンバーホストで構成される、サポートされるVMware 6.xクラスタ。 ターゲットWSFCのVMノードは、同じVMwareクラスタ内の異なるホスト上に配置されます。両方のホストが同じブロードキャストドメインに存在する必要があります。 各ホストに、ハートビートネットワーク用のホストの仮想スイッチのアップリンクとして使用できるNICが必要です。このアップリンクは、NICの実際の情報を要約して、各ホストで異なるホストNICをハートビートトラフィックに使用できるようにします。 PlateSpin MigrateがVMwareバージョンをターゲットプラットフォームとしてサポートしていることを確認します。詳細については、表 2-12, Migrate WebインタフェースおよびMigrate ClientでサポートされるターゲットVMwareプラットフォームを参照してください。 ターゲットVMware環境がソースWindowsクラスタと互換性があり、Cluster across Boxes設定であることを確認します。VMwareナレッジベースで「Microsoft Windows Server Failover Clustering on VMware vSphere 6.x: Guidelines for Supported Configurations (2147661)」を参照してください。 |
vSphere Web Client |
ターゲットVMware環境を準備するために使用するVMwareのツール。 VMware環境、ハートビートネットワーク、VM、およびRDMディスクを準備するために、VMware vCenterクラスタとそのメンバーホストに対する管理者レベルのアクセス権があることを確認します。 メモ:代わりにvSphere Clientを使用することもできます。これらのタスクを実行して必要な設定を適用するために、必要に応じて手順を変更する必要があります。 |
SANストレージ |
RDMディスクとして使用するファイバチャネル(FC) SANストレージ。SANはVMware環境にアクセスできる必要があります。 メモ:VMwareでは、Windowsクラスタ用に作成するすべての共有RDMディスクに同じSANタイプを使用する必要があります。 Micro Focusでは、このマイグレーションシナリオを、FC SAN上のLUNで作成されたRDMディスクを使用してテストしています。 |
PlateSpin Migrateサーバ |
ソースネットワークに展開されたMigrateサーバ。 |
PlateSpin Migrate Client |
Migrateサーバ上、またはソースネットワーク内の専用のコンピュータ上に展開されたMigrate Client。 |
PlateSpin ISOイメージファイル |
PlateSpin MigrateのソフトウェアダウンロードページからPlateSpin ISOイメージをダウンロードします。詳細については、セクション H.1, PlateSpin ISOイメージのダウンロードを参照してください。 |
NTPサーバ |
VMホストの外部にあるNTPサーバ。 VMwareでは、マイグレーション後に、クラスタVMノードの時刻をドメインコントローラが使用するNTPサーバと同期することを推奨しています。これら2つのVMではホストベースの時刻同期を無効にします。 |
マイグレーションを始める前に、ターゲットVMware環境でハートビートネットワーク、VM、およびRDMディスクを準備および設定する必要があります。表 C-2に、これらのターゲットVMwareコンポーネントの設定要件を示します。方法については、セクション C.3, ターゲットVMware環境の準備を参照してください。
表 C-2 ターゲットVMwareコンポーネントの設定要件
必要なVMwareコンポーネント |
備考 |
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FC SAN内のLUN |
各共有RDMディスクに使用するFC SAN内のLUN (論理ディスク)。 RDMディスクに保管する予定にしているソースの共有クォーラムディスクまたはデータディスクに合わせて、各LUNのサイズを調整する必要があります。 |
仮想ハートビートネットワーク |
複数のホストにわたるWindowsクラスタのVMノード間でプライベートハートビート通信を行うための専用の仮想ネットワーク。 この仮想ネットワークは、ターゲットVMとRDMディスクを作成する前に作成してください。 |
ターゲットVMノード |
WSFCのメンバーとして使用するターゲットVM。 各VMに、データネットワークとプライベートハートビートネットワークにそれぞれ1つずつ、2つのNICが必要です。 |
SCSIコントローラ |
共有RDMディスク用に、各クラスタVMノード上に専用のSCSIコントローラ(仮想SCSIアダプタ)。 すべてのクラスタVMノードが、同じ共有ディスクに対して同じターゲットID (専用のSCSIコントローラ上)を使用する必要があります。たとえば、1つ目の共有RDMディスクをVM1のSCSI1:0に接続し、2つ目をSCSI1:1に接続する場合、VM2でも同じディスクを同じIDに接続する必要があります。 |
RDMディスク |
各クラスタVMノードがアクセスできる共有クォーラムディスクとデータディスク用の共有ディスク。 VMwareでは、各共有クォーラムディスクと共有データディスクに別個のRDMディスクが必要です。RDMディスクを物理互換モードで設定します。SCSIバス共有モードを「物理」に設定します。 |