このセクションでは、次の情報を紹介します。
コマンドラインユーティリティを使用する前に、Migrate Serverが正しく設定されていることを確認する必要があります。設定は、コマンドラインユーティリティと同じパスに存在するPlateSpin.Migrate.Console.exe.configファイルでチェックできます。Migrateのインストール後は、次の.configファイルに値がすでに設定されているはずです。
<?xml version="1.0" encoding="utf-8"?>
<configuration>
<appSettings>
<add key="MigrateServerURL" value="https://localhost/PlateSpinMigrate/"/>
<add key="ServerDomain" value=""/>
<add key="psuser" value="administrator"/>
<add key="pspassword" value="encoded_password"/>
<add key ="encoded" value="yes"/>
</appSettings>
</configuration>
このツールは、コマンドを実行する際にこれらの値を使用します。このファイル内の値は、接続するMigrate Serverの設定と一致させる必要があります。
pspasswordキーの値はデフォルトでは空白であるため、エンコードされたパスワードを値として指定する必要があります。パスワードをエンコードするには、encodeコマンドを使用します。コマンドの詳細については、セクション J.2.2, コマンドの理解を参照してください。
ソースワークロードとターゲットプラットフォームのエンコードパスワードを指定する場合、PlateSpin.Migrate.Console.exe.configファイルの次の行で、エンコードキーの値をyesに設定します。指定しない場合は値をnoに設定します。
<add key ="encoded" value="no"/>
ツールでサポートされているコマンドを表示するには、次に示すように、コマンドプロンプトでHelpオプションまたは?オプションを指定してツールを実行します。
C:\Program Files\PlateSpin Migrate Client\CommandLine>PlateSpin.Migrate.Console.exe Help
次の表に示すような情報が表形式で表示されます。
表 J-1 Migrate CLIツールで使用可能なコマンド
コマンド |
説明 |
---|---|
run |
設定済みの.iniファイルをスケジュールされたジョブとして実行します。/wait=noパラメータを追加してジョブの実行を開始すると、そのジョブのジョブIDがインタフェースに表示されます。 |
query |
(ジョブIDを指定した場合)ジョブに対するクエリを実行して、その現在のステータスを表示します。 |
discover |
マイグレーションジョブまたは「変換」ジョブに備えて、サポートされているワークロードまたはターゲットコンピュータの詳細をインベントリ収集する操作を実行します。 |
refresh |
検出済みサーバをリフレッシュします。 |
unDiscover |
サーバの情報を破棄します。 |
imageserver |
ワークロードに対するイメージング操作(すなわちサーバのインストール、サーバのアンインストール、ツールのアップデート)を実行します。 |
abort |
スケジュールされたジョブを中止します。 |
licenseInfo |
マイグレートサーバのライセンス情報を表示します。 |
serversync |
サーバでのサーバ同期操作を準備し、環境設定ファイルを使用してサーバ同期ジョブを実行します。 |
encode |
テキストファイル内のテキスト入力またはデータをエンコードします。 |
massdiscover |
ソースワークロードとターゲットの一括検出を実行します。検出されたワークロードとターゲットは、PlateSpin Migrate ClientとPlateSpin Migrate Webインタフェースの両方に表示されます。 ワークロードとターゲットを一括検出するには、最初に、検出したいワークロードとターゲットをCSVファイルに記述する必要があります。このCSVファイルを作成するには、\PlateSpin Migrate Client\CommandLine\Sample INI\MassDiscovery.csvにあるサンプルCSVファイルを参照してください。 |
これらのコマンドを実行する場合、コマンドラインで必須パラメータを指定する必要があります。また、必要に応じてオプションパラメータを指定することもできます。たとえば、savejob=パラメータは、デフォルトの場所にあるジョブを保存します。
コマンドプロンプトでパラメータのリストを表示するには、パラメータなしでコマンドを実行します。たとえば、次に示すように、パラメータなしでdiscoverコマンドを実行します。
C:\Program Files\PlateSpin Migrate Client\CommandLine>PlateSpin.Migrate.Console.exe discover
この場合、コマンドラインインタフェースに次の情報が表示されます。
[discover] サーバを検出します 必須パラメータ: /machineAddress= 検出するマシンアドレス /userName= 使用するユーザ名 /password= 使用するパスワード /type= windows、linux、vmware_esx、vmware_vcenter などのタイプ オプションパラメータ: /network= 接続するネットワーク名 /address= 接続先のサーバアドレス /psuser= このコンピュータにログオンしたユーザと異なるユーザとしてPlateSpin Migrateサーバにアクセスするために使用するユーザ名 /pspassword= このコンピュータにログオンしたユーザと異なるユーザがPlateSpin Migrateサーバにアクセスするために使用するパスワード /wait= ジョブの完了を待っています[はい,いいえ] /clusterName= 検出するクラスタ名 /verbose= 出力の冗長モード[オン,オフ] /output= 出力ファイル /format= 表示される出力形式[text,html,xml] /sslcertificatewarnings= SSL証明書警告を無視または強制する[無視 | 強制]
メモ:さまざまなCLIコマンドおよびそれぞれの必須パラメータとオプションパラメータを理解する必要があります。
discoverコマンド(これはジョブでもあります)を実行する場合、コマンドプロンプトで、次の例と同様の構文を使用します。
C:\Program Files\PlateSpin Migrate Client\CommandLine>PlateSpin.Migrate.Console.exe discover /machineaddress=10.10.8.100 /username=administrator /password=password /type=windows /wait=no
この例では、すべての必須パラメータと1つのオプションパラメータが指定されています。
discoverコマンド(ジョブ)が実行を開始すると、次の例に示すようなジョブIDがCLIツールに表示されます。
8be8d306-7665-4869-9795-a9dbb3ce1471
このIDを使用すると、次に示すようにqueryコマンドを使用するだけで、ジョブのステータスを調べることができます。
C:\Program Files\PlateSpin Migrate Client\CommandLine>PlateSpin.Migrate.Console.exe query /id=8be8d306-7665-4869-9795-a9dbb3ce1471
queryコマンドは、ジョブのすべての詳細を含むステータスレポートを生成します。これは、[Migrate Client Jobs(Migrate Clientジョブ)]ビューに表示される情報と同じ種類の情報です。