ネイティブ モバイル アプリケーションのテストにおける制限事項

ネイティブ モバイル アプリケーションに対するテストの再生とロケーターの記録の既知の制限事項は次の通りです。

• 次のクラス、インターフェイス、メソッド、プロパティは、ネイティブ モバイル アプリケーションでは現時点ではサポートされません。
  • IKeyable インターフェイス。
    • pressKeys メソッド
    • releaseKeys メソッド
  • MobileDevice クラス。
    • iOS 上でのネイティブ モバイル アプリケーションのテスト時に、setLocation メソッドはサポートされません。
    • Android 6.0 より前のバージョンの Android 上でのネイティブ モバイル アプリケーションのテスト時に、setLocation メソッドを使用する場合は、擬似ロケーションを許可 を有効にする必要があります。設定は、Android デバイスまたはエミュレータの設定を開き、開発者向けオプション をタップします。
    • Android 6.0 以降上でのネイティブ モバイル アプリケーションのテスト時に、setLocation メソッドを使用する場合は、Appium Settings をアプリとして設定する必要があります。設定は、Android デバイスまたはエミュレータの設定を開き、開発者向けオプション > 仮の現在地情報アプリを選択 をタップします。そして、Appium Settings を選択します。
      注: Appium Settings という項目は、Android デバイスまたはエミュレータ上の Appium でテストを既に実行した場合にのみ表示されます。
• iOS 上でのテスト時に、XCUIElementTypeSwitch クラスの getValue メソッドがチェック状態に応じて、文字列 0、1 ではなく、文字列 false、true を返します。
• 横固定モードでの記録はシステム バーに仮想ボタンを持つ Android エミュレータではサポートされません。このようなエミュレータは、回転を正しく検出せずに、横固定モードのシステム バーを画面の下部ではなく画面の右側に配置します。ただし、このようなエミュレータは縦固定モードで記録することができます。
• モバイル アプリケーションに対する XPath 式では、HTML DOM の HTML 属性だけがサポートされます。Silk4J は、XPath 式のプロパティをサポートしません。
• 任意の時点で、Mac に接続されている複数の物理 iOS デバイス上でテストできますが、iOS シミュレータは Mac 上で実行している 1 つに対してのみテストできます。Silk Test 17.5 Hotfix 1 以降を使用した場合、iOS 上のモバイル アプリケーションをテストするために、Mac 上で複数のユーザー セッションを使用する必要はありません。
• Silk4J は、Android と iOS の両方とも、ネイティブ モバイル アプリケーションのテスト時にテキスト解決をサポートしません。
  テキスト解決は次のメソッドを含みます。

  • textCapture
  • textClick
  • textExists
  • textRectangle
• Silk4J は、複数の Web ビューを持つネイティブ モバイル アプリケーションのテストをサポートしません。
• iOS 上でのテスト時に、isVisible プロパティの状態は、要素が非表示であったとしても常に true になります。
• iOS 上でのテスト時に、複数のステップを持つスワイプ操作は、あるポイントへスワイプし、マウス ポインタをリリースした後、次のポイントへスワイプします。iOS の以前のバージョンでは、この操作はスワイプ間でマウス ポインタをリリースしません。
• iOS 上でのテスト時に、Silk4J はピンチ以外のマルチタッチ操作をサポートしません。
• iOS 上でのテスト時に、Silk4J は pinchIn メソッドをサポートしません。
• iOS 上でのテスト時に、警告ダイアログ ボックスに対して承認と解除のみを行えます。キャンセル ボタンは利用できないため、Silk4J はダイアログを解除できません。デフォルトの操作はダイアログの承認です。
• Android 上でのテスト時に、Silk4Jは Animation クラスのコントロールに対する自動同期を行いません。
• Android 上でのトーストのテスト時には、次の制限事項があります。
  • 記録時に、トースト用の矩形領域は、トーストの実際の位置とは関係なく、Silk4J の 記録 ウィンドウの下部に表示されます。
  • 記録時と再生時に、トーストがすぐに表示された場合でも、Silk4J によるトーストの検出に、常に 5 秒間かかります。

• iOS 上でのテスト時に、Silk4J は UIView.animate 関数または UIView.animateWithDuration 関数を呼び出すコントロールに対する自動同期を行いません。

  アプリケーション デリゲートでアニメーションの速度を速くすることで、問題が回避できる可能性があります。

  func application(application: UIApplication, didFinishLaunchingWithOptions launchOptions: [NSObject: AnyObject]?) -> Bool {
    //...
    if NSProcessInfo.processInfo().environment["automationName"] == "Silk Test" {
      // Speed animations up (recommended)
      window!.layer.speed = 100;
    }
  }

  このようなアニメーションを完全に無効にすることは、アプリケーションの挙動が変わってしまう可能性があるため、Micro Focus では推奨していません。しかし、アニメーションの速度を速めても同期問題が解決できない場合は、次のようにしてアプリケーション デリゲートでアニメーションを完全に無効化することもできます。

  func application(application: UIApplication, didFinishLaunchingWithOptions launchOptions: [NSObject: AnyObject]?) -> Bool {
    //...
    if NSProcessInfo.processInfo().environment["automationName"] == "Silk Test" {
      UIView.setAnimationsEnabled(false)
    }
  }

• iOS 上でのテスト時には、さらに次の制限事項があります。
  • テストの記録および再生時にパフォーマンスの低下を感じる場合があります。
  • iOS の内部的な変更の影響で一部のコントロールのロケーターが変ったため、既存のテストが動作しない場合があります。
  • フォーカスを持たないテキスト フィールドが、テキスト フィールドとして解決されない場合があります。テキスト フィールドを正しく解決するために、操作する前にテキスト フィールドのクリックなどを実行して、テキスト フィールドにフォーカスを移してください。