セッション処理の概要

セッション処理のカスタマイズとは、負荷テスト時にアプリケーションの状態情報が変わらないようにしながら、サーバー レスポンスを操作する処理です。

後続のクライアント リクエストが同じコンピュータから同じユーザー セッションとして送られてきたものかを識別するための情報を、サーバーが実行時に生成し、クライアントへのレスポンスに含めることがよくあります。 たとえば、サーバーが セッション ID と一般に呼ばれる一意の文字列を送信するなどが考えられます。 このようなセッション情報は、テスト スクリプトで更新しなければ、後のテスト実行で問題の原因となる場合があります。

再生テスト実行を元の記録テスト実行と比較して、古いセッション情報が見つかった場合には、今後テストを実行するときのために、その情報を動的変数に置き換える必要があります。 そうしなければ、テスト スクリプトは無効なセッション ID などのセッション情報を渡してしまいます。

TrueLog Explorer は、カスタマイズに関係する差分を黄色で、カスタマイズが必要ない関係のない差分を青で示します。

注: Silk Performer の記録技術では、静的セッション情報を含まない、コンテキストを持つスクリプトが生成されるため、ほとんどのアプリケーションでは、セッション処理のカスタマイズは必要ありません。 そのため、自分のテストを分析して何も問題が検出されなければ、セッション処理のカスタマイズを省略して、ユーザー データのカスタマイズに進むことができます。
注: ここで紹介する例は具体的に Web アプリケーションに関するものですが、データベース アプリケーションや XML アプリケーションにも同じ原則を適用できます。 Oracle Forms、SAPGUI、Citrix、ターミナル エミュレーション、TCP/IP、および UDP の記録/再生 TrueLog は、TrueLog Explorer を使って比較できますが、これらの種類のアプリケーションでセッション処理のカスタマイズを行うことはできません。